前回は、弥生時代で使われていた様々な道具について見てきたね。
今回は、それらの道具が発見された「遺跡」について見ていくよ。
弥生時代のものが出土した遺跡は結構重要なものが多いから、しっかり理解しておこう。
弥生時代初期の遺跡
縄文の終わりから弥生時代前期にかけての遺跡で有名なのは3つ。
菜畑(なばたけ)遺跡
この遺跡があるのは佐賀県。
家の跡とかお墓、水田の跡が見つかった。
板付(いたづけ)遺跡
これは福岡県。
環濠集落(集落の周りに堀をつくったもの)であったことが分かっていて、石包丁や水田の跡が見つかった。
砂沢(すなざわ)遺跡
砂沢遺跡は一気に飛んで青森県。
東日本では最古の弥生時代遺跡だ。
前に、農耕社会は九州から西日本、東日本を伝わって東北まで広がっていったって話をしたよね。
その東北でも一番古い遺跡で、水田の跡が見つかっているよ。
弥生時代前期~後期の巨大遺跡
吉野ヶ里(よしのがり)遺跡
これは佐賀県にある、日本でも最大級の超巨大遺跡。
環濠集落で、集落の誕生は弥生時代前期。
そこから中期、後期に至るまで存在し続け、特徴的な墓や櫓(やぐら)など、数々の歴史的遺物を残している。
唐古・鍵(からこ・かぎ)遺跡
この遺跡は奈良県にある遺跡で、吉野ヶ里遺跡とタイマン張れるくらい巨大な遺跡。
前期から後期の長きにわたって存在していて、環濠集落の跡が見つかった。
弥生土器や木製の農具などなど、研究者垂涎のアイテムが多数出現した遺跡でもある。
こうしてみると、巨大で栄えた遺跡の多くは西日本や九州に多いことが分かるね。
弥生時代の始まりが九州であったことが関係しているんだね。