さて、今回からは江戸の文化史について見ていこう。
江戸は文化史の出題がかなり難しい。
にもかかわらず、難関校の日本史問題では結構出やすい部分だ。
文化史はしっかり勉強しておこう。
まずは、元禄時代、5代将軍徳川綱吉の治世の文化を見ていくよ。
そもそも元禄文化って?
文化史を学ぶ前に、まずは元禄文化ってどういう文化なの?ということをはっきりさせておこう。
元禄文化は、上方(大坂や京都)を中心として、主に豪商・町民たちが主人公となる「明るい」文化。
とにかくキラキラした文化なんだとイメージすると良い。
ちなみに。なぜ大坂や京都が「上方(かみがた)」と呼ばれるのかちょっと補足。
高速道路を考えてみよう。
例えば「中央道上り」って言ったら、地方から東京の方面に向かう道のことだよね。
逆に「中央道下り」って言ったら、東京から地方方面に向かう道のことを言う。
これと同じ。
江戸時代では京都が日本の都(首都)だった。
都へ行くときは「上る」と言い、都から地方へ行くときは「下る」ということから京都・大坂地域を「上方」と呼ぶことになったんだ。
さて話を戻して。
元禄文化では、特に文芸が大きく展開した。
俳句部門では松尾芭蕉、書籍部門なら井原西鶴、人形浄瑠璃なら近松門左衛門といった名だたる芸術家たちがたくさん排出された。
世間の現実をとらえた、町人たちのリアルな生活が反映された文化でもあったんだ。
まとめ
元禄文化は、ちょうど経済的に成長して裕福になってきた町人たちが生み出した、きらびやかな文化のことだ、ということをしっかりイメージしておこう。
次回は、元禄文化・書籍部門代表、井原西鶴について見ていくよ。