大宝律令を簡単にわかりやすく。養老律令との違いは?

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古代日本の話になると、絶対「律令国家」とか「律令制」という言葉を聞くはず。

 

後で詳しく解説するけど、律令ってのは

「大宝律令が出されたことで確立され、平安時代前期まで続いた法律制度のこと。

 

ただ注意してほしいのは、律令ってのは法律制度ではあるんだけど、その根底にある思想は今の法律や憲法とは違うということ。

その辺も含めて詳しく見ていこう。

 

「律」と「令」

 

まず律令って言葉の意味についてすこし。

律令は「律(りつ)」「令(りょう)」という2つの言葉をくっつけたものだ。

 

「律」は現在でいう刑法にあたるもの。

要するに犯罪に対する法律ね。

 

「令」の方は今でいう行政法・民法にあたる。

税についてだったりとか、田んぼに関することだったりの法律がこれ。

 

この2つを合わせて律令制と呼ぶんだ。

ちなみに律令制は、当時の中国(唐)のシステムをベースに、日本に合わせて一部改良されたものだよ。

 

 

大宝律令とは?

 

律令制の根本にあるのは、大化の改新から大きく展開した「天皇中心制」

難しい言葉でいえば王土王民制ともいう。

 

日本の全ての土地、国民は天皇のモノ、という統治を推し進めようとしていたんだ。

で、この天皇中心の社会を確立したのが「大宝律令(701)」ってワケ。

 

大宝律令は、刑法に当たる「律」はほぼ中国のモノをコピペしたものだけど、「令」は日本独自のモノも結構含まれている。

 

具体的にこの大宝律令では、

 

  • 天皇をトップとして、その下に二官八省の官僚組織を設けた政治体制
  • 国郡里制(地方行政)を設ける etc…

 

といったことが定められた(とされる)。

(ちなみに二官八省の“二官”は神祇官と太政官のことを指す。特に太政官はめちゃくちゃ権力あるから今後重要になるよ。)

 

律令制の意義って?

 

ところでさ、律令制がなぜ日本に導入されたのか、気になるよね。

なんも理由無いのに導入するハズないもんね。

 

実は、日本が急ピッチで律令制を作ったのは「白村江の戦い」が発端なんだ。

 

白村江の戦いで中国や新羅にボロ負けした日本は、「中国や新羅に立ち向かうには国を一致団結させなきゃダメだ」と考えるようになった。

 

だから豪族や国民たちをまとめあげて、秩序立った政治体制を作ろうと考えたわけだ。

 

で、人々をまとめ上げるため、

 

「班田収授法(一般人は田んぼを天皇から貸し与えられる、というカタチにする法)」

「租庸調(税のこと)」

「国郡里制(地方行政を円滑にするための法)」…

 

などなど色んな政策を作って律令としたワケ。

 

つまり律令制を日本が導入したのは、「外国の脅威に立ち向かうため」という要因が非常に大きいってことなんだよ。

 

 

大宝律令と養老律令

 

大宝律令は701年に制定されたけど、これから約50年後に「養老律令(ようろうりつりょう/757)」っていう律令法が新たに出されている。

・・・んだけど、現在の研究では大宝律令と養老律令の基本的な内容については“ほとんど変わらない”と考えられている。

 

大宝律令が出されたはいいけど、いざ実施してみたら現場の状況にちょいと合わない部分とかがあったから、その修正をしたのが養老律令ってわけ。

 

 

ここからは余談ね。

 

大宝律令って実は、その内容を示す資料が見つかってないんだ。

だから厳密に言えば大宝律令は「ほぼ研究者の推測で作られている」といっても過言ではない。

 

じゃあ研究者は何をもとに推測しているのかというと・・・。

これが養老律令なんだな。

 

養老律令も原本に当たるものは見つかってないけど、養老律令の「注釈書」は見つかっている。

この注釈書をもとに研究者は養老律令の全貌を復元させることに成功したんだ。

 

で、更なる研究によって

養老律令が参考にしたっぽい唐の史料と、大宝律令が参考にしたっぽい唐の史料が同じであったことなど、大宝律令と養老律令に共通点が多いことが分かった。

 

というわけで研究者は養老律令をもとに大宝律令を推測で復元することができた。これが「大宝律令≒養老律令」と考えられている所以。

 

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