前回は、『五街道』について解説してきたね。
『五街道』の一番の存在理由は、大名などの移動のためだね。一応大名優先なんだけど、もちろん一般人も使うことができた。
今回は、そんな幹線道路に付随して存在した「宿場」について見ていこう。
宿場(宿駅)って?
ところで、みんなはどこかへ車で旅行へ行ったことがあるだろうか?
高速道路で長距離の移動をするときはサービスエリアやパーキングエリアに寄るよね。
現代の移動は車だから、どんなに時間をかけても東京から京都まで一日あればついちゃう。
でも江戸時代の移動手段は馬や駕籠、あるいは徒歩だから一日で移動できる距離は限られている。
街灯がないから夜道を行くのも危険。
だから道中何回か「宿泊する」ということが必要なわけだ。
そこで必要になってくるのが「宿場(宿駅)」というわけだ。
宿場にはどんなものがあるの?
宿場には、宿泊設備をはじめとした「江戸時代の旅に必要なモノ」が一通り揃っている。
そのなかで宿泊施設としては
- 本陣・脇本陣
- 旅籠(はたご)
- 木賃宿
といったものがある。
・本陣・脇本陣
本陣は、大名や公家・幕府の役人など、「お偉いさんたち」が宿泊する場所。
お偉いさんようだから、お高い雰囲気の宿になっている。
その地域の名主や問屋が兼業でやっていることが多い。
脇本陣は「ややお偉いさんたち」が泊まる場所。本陣の補助的なものだ。
・旅籠
旅籠は、宿場にある一般庶民用の宿。
本陣や脇本陣に比べれば簡素な作りで、食事も出る。
・木賃宿
木賃宿は、旅籠のさらに簡素版で寝る場所を提供するだけ。
食事は薪代だけ支払って自炊、という宿で料金も安い。
まとめ
宿場と一言にいっても、官僚用から一般人用までさまざまあるんだね。
次は宿場にあるその他の機能について見ていくよ。