前回は、浄瑠璃作者の竹田出雲(二代目)を見てきたね。
出雲(二代目)の世代で上演した『仮名手本忠臣蔵』が大ヒットを飛ばしたんだった。
今回からは、絵画分野に突入していくよ。
まずは、浮世絵の大革命「錦絵」を完成させた浮世絵師・鈴木春信について見ていこう。
多色摺(多色刷り)技術の発達
ちょうど宝暦・天明の時代、俳諧人たちの一部がイラスト付きのカレンダーの交換会をよく行っていた。
その中で、お互いに「より良い絵付きのカレンダーをつくりたいなあ」と思い始め、彫師や摺師に様々な依頼をし始める。
これがもとで多色刷りの技術がどんどん向上していった。
また、絵付きカレンダーを出版していた出版社も「イラストが本職の画家のモノだったらもっと売れそうだな」と思って鈴木春信らに作画をお願いする。
こうして春信や摺師たちが協力して誕生した版画が『錦絵』なんだ。
春信の錦絵ってどんなもの?
『錦絵』の名前の由来は、「錦織物のように鮮やかな色彩だった」から。
特に春信の錦絵は非常に美しく、浮世絵界を大いに驚かせた。
春信の作品の中で人気だったのは「美人画(美人を題材に書いた絵)」。
中でも有名なのはこれらの作品だ。
- 『弾琴美人(だんきんびじん)』
https://images.dnpartcom.jp/ia/workDetail?id=C0009226
- 『雨夜の宮詣』
http://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl_img&size=L&colid=A10569.100&t=
まとめ
春信が完成させた錦絵によって、以後の浮世絵は版画が主流となっていく。
特に彼の美人画は一世を風靡し、後の浮世絵界に多大な影響を与えたんだ。