みんなは兄弟喧嘩をしたことがあるだろうか。
たいてい年が大きな方が小さな方を泣かしてお母さんやお父さんが仲裁に入る。
喧嘩とは関係のない第三者がはいってやっと喧嘩が終わる。
喧嘩している者同士が喧嘩をやめようと話し合ったところで、お互いが「お前の方が悪い」と言い合ってまた喧嘩がはじまってしまうからだ。
もちろん、喧嘩をしなくなったところで、仲が改善するとはかぎらない。
どちらが悪かったとか、これから喧嘩しないためのルールとかを決められて、たいてい不満は残ったままだ。
その不満を解消するために壁だとかそこら辺のものにやつあたりをするかもしれない。
ポーツマス条約も兄弟喧嘩と似たところがある。
日露戦争という日本とロシアとの喧嘩のあとに、第三者であるセオドア=ローズヴェルトが仲裁にはいる。
そして、ポーツマス条約というさまざまな約束が決められる。でも、その約束を不満に思う者たちがいるだろう。
その不満を解消するためのやつあたりが日比谷焼打ち事件。
それでは本題にはいろう!!
仲裁者を介した仲直り。
さっきも書いたけど、戦った者同士で約束を結ぼうとしたところで、お互い納得がいかず、すぐにまた戦いがはじまってしまう。だから、日本とロシアの間に立ってポーツマス会議を仲介したひとがいるんだ。
その人はアメリカ大統領の
セオドア=ローズヴェルト
なんだ。ちなみにポーツマスはアメリカの軍港のこと。
じゃあ、その仲直りの場所に向かったロシア人と日本人の名前は何かっていうと、
ウィッテと小村寿太郎(こむらじゅたろう)!!
このように任されたことをぜんぶ処理できる権限のことを全権(ぜんけん)というよ。
ウィッテと小村寿太郎がポーツマス条約の決定をぜんぶまかされた。
だから、ポーツマス条約の全権(仲直りの場所に向かったひとたち)はウィッテと小村寿太郎と覚えればいいよ!
仲直りの約束(条約の内容)
さて条約の内容に移ろうか。「日本が獲得したもの」で覚えなくちゃいけないのは次の4つだ!!!!
1)旅順・大連租借権(りょうじゅん・だいれんそしゃくけん)
2)長春以南の鉄道利権(ちょうしゅんいなんのてつどうりけん)
3)北緯50度以南の樺太(ほくいごじゅうどいなんのからふと)
4)沿海州・カムチャッカ漁業権(えんかいしゅう・かむちゃっかぎょぎょうけん)
これだけみると日本はとても多くの権利を手に入れたように思える。
でも、日本はこれだけではまったく満足していなかったんだ。
なんでかっていうと、ロシアから賠償金をもらえなかったから!
戦争にはものすごくお金がかかるから、戦争に勝った国は負けた国からお金をもらってその戦費を回収するんだ。
でも日本はそれができなかった。なぜかっていうと、ウィッテが「私は何が何でも賠償金は払わない!!これを飲み込まないと戦争をやめない!!!」と言い張ったからなんだ。
日本はいちおう日露戦争に勝利したけど、お金も犠牲もギリギリの状態。もう戦争は続けたくなかったんだ。
小村寿太郎は仕方なくこのことを受け入れたんだ。
ところが!!この約束に不満をもったひとたちがいるんだ。
「せっかく勝利したのに、なんでお金をもらえないんだ!」という日本人たち。
この怒りを鎮めるために警察署・内相官邸や新聞社などを襲って八つ当たりをはじめた。
これが日比谷焼打ち事件(ひびややきうちじけん)!!
今回はここまで!