さて、今日は宗教のお時間だよ。
現代の日本において、宗教というと「危ない」「怪しい」「勧誘される」などなど、ネガティブなイメージを持っちゃうよね。これは戦後、新興宗教がしつこく勧誘していたからなんだけど。
明治初期においては、宗教というのを天皇中心の新政府を立ち上げるための道具としてみなされていた節があるんだよ。
意外かもしれないけど、当時の宗教に対する考えってのはまったく別だったんだわ。
そこで、教派神道十三派について見てみようよ。
教派神道十三派について
まずは、教派神道十三派(きょうはしんとうじゅんさんぱ)って名前がかっこいいよね。
なんか技の名前みたいでしょ。
教派神道ってのは、幕末から明治初期にかけて創られた宗教で明治政府にお墨付きをもらっている宗教だよ。
十三派に関しては以下の通りだね。
神道大教
黒住教
神道修成派
出雲大社教
扶桑教
実行教
神道大成教
神習教
御嶽教
神理教
禊教
金光教
天理教
これさ、俺らの感覚からすると不思議じゃん?宗教が占める役割ってのが、今の日本じゃあまり無いからさ。
「日本人は神道で生まれて、キリスト教で結婚し、仏教で死んでいく」
なんて揶揄されるような言葉があるくらいだしさ。
でもね、当時の欧米の国が日本の見本だったわけでしょ?
で、欧米の国に目を向けてみるとキリスト教やユダヤ教ってのが、彼らの精神的支柱になっているし政治の世界でも宗教が占める役割ってのは大きかったわけ。
日本にとっては欧米は先進的な国々でしょ?だから、それに模倣して、天皇中心とする国を創るために躍起になってたの。
神道と言えば、神様じゃん。天皇の祖先は神様だからさ!
ここから、明治政府は国家神道主義によってイデオロギー化することにしたわけなんだよね。
その一環が教派神道十三派なわけだ。
神道の宗教を明治政府がお墨付きして、日本全体に神道の精神を蔓延させていくことが目的!
のちのちやるけど、第二次世界大戦の時に、「お国のために!」「天皇のために!」といって特攻していったじゃん。これってのは、明治政府以降の日本の政府が宗教を使って、天皇中心の社会を築きあげることに大成功した表れだよね。
欧米の列強が中国・モンゴル・インド・オスマントルコなどの名だたるアジアの国を潰していくことに成功したのは、
それらの国が「統一」されていなかったからんだよね。民族ごとだったり、グループごとを1つずつ潰していったの、欧米は。
当時の日本にとっては、不平等条約を結ばされて欧米に侵略されるんじゃないか!と戦々恐々としてたわけだから、国の統一、日本国民を一枚岩にすることが目下の目標だったわけだね!!
覚えておいた方がいい教派神道
我ら日本史組が覚えておいた方が良い教派神道と創始者をまとめておくよ。
これはもう暗記してしまってくれ!
天理教 → 中山みき
金光教 → 川手文治郎(かわてぶんじろう)
黒住教 → 黒住宗忠(くろずみむねただ)
禊教 → 井上正鉄 (いのうえまさかね)
今日は以上だぜ!