古墳、と一言で言っても、時代や場所によってたくさんの違いがある。
古墳のカタチ一つ取ってみても、前方後円墳と前方後方墳の二種類あるしね。
このほか埴輪の形状の違いや古墳内部のお墓の形状の違い、さらには副葬品の違いなど様々。
今回はこれら古墳にまつわる様々なモノを見ていくよ。
前方後円墳と前方後方墳の違いって?
一番よく耳にするのは、「前方後円墳」というタイプの古墳だと思う。
前回の箸墓古墳特集ときにもちょこっと言ったけど、鍵穴みたいな形をしたのが前方後円墳。
「方」という字が四角形であることを表していて、前方後円墳は「前が四角形、後ろが円形の古墳ですよ」という意味だ。
逆に前方後方墳は何かというと、「前も四角、後ろも四角の古墳ですよ」という意味だ。
ここから豆知識。
有名な巨大古墳はすべて前方後円墳でできている。
日本にある古墳を大きさでランキングにすると、1位から46位まではすべて前方後円墳だ。
基本的に西日本は前方後円墳が作られた。
じゃあ前方後方墳はというと、東日本や出雲地方でたくさん作られた。
ただ、大きさは前方後円墳よりも小さい場合がほとんどだ。
竪穴式石室と横穴式石室
古墳はその外見やデカさに気を取られがちだけど、あくまで「お墓」。
埋葬される遺体とそれを格納するスペースがあるわけだ。
前期と後期で棺格納スペースのカタチが異なっている。
前期では、竪穴式石室というタイプが主流だった。
これは、古墳の上から下に向かって穴を掘って棺と副葬品を埋め、そのあと石室を作って土でフタをしたもの。
これに対して後期では、横穴式石室というタイプのものが用いられるようになった。
これは古墳の横から穴を掘っていって埋めるもので、フタは大きな石のみ。
この性質から、フタ石を取ればまた古墳内部に入れるので家族が死んだときに同じ墓に入れることができることが特徴だよ。