こんかいみていくのが1886年~1889年の企業勃興(きぎょうぼっこう)だよ。
この三年間のあいだにばんばん企業ができていったんだ。
ちなみになんで企業がばんばんできていくことが歴史の話題に取り入れられるかっていうと、明治時代になってもいわゆる会社というのがあまり多くなかったんだ。
そうすると決まりきった仕事しかないし、身内で仕事を営んでいたりするから、なかなか市場が大きくならないし貿易でもうかる事業がなかなかできないんだ。
だから企業ができて事業のバリエーションが増えたり、大量にものを生産する企業が増えるのはとても喜ばしいこと。
通貨の安定と低金利
で、なんでこんなことが起こったかというと、お金の価値が安定して金利が安くなったから。
まずお金の価値が安定したのは、銀兌換(だかん)紙幣が確立した。
いままでの紙幣はただの紙切れだったんだ。「これはお金ですよ」って書いてあるだけ。
でも、松方財政のときに「この紙幣は銀と交換できますよ」っていう保証をつけて通貨をつくったんだ。
この「銀と交換できる紙幣」が銀兌換紙幣だよ。
そうすると、通貨はとても安定してくる。なぜかっていうと、いままでの通貨は銀で保証されてないから、どのようにもかわってしまうんだ。
急に高くなったり、安くなったり。
たとえばいままで100円でジュースを買えたのに急にジュースが1000円になっちゃったり。
たとえばいままで100円でジュースを買えたのに急にジュースが10円になっちゃったり。
ジュースが10円になったら嬉しいかもしれないけれど、いままでジュースを売っていた企業はうまく経営できなくなって倒産しちゃうよね。
それに対して、銀の価値はそんねに急に変らないよね。
だからお金を貸す側は「通貨も安定したし、景気も安定するだろう」って金利をさげたんだ。
企業勃興と恐慌
金利が下がると、「それじゃあ、お金を借りて企業でもつくるぞ!!」ってひとたちが増えてくる。
これが1886年~1889年の日本の
企業勃興(きぎょうぼっこう)!!!!
この企業勃興にを経て、日本の産業革命(さんぎょうかくめい)が進んでいく。
でもだ。「1886年~1889年に企業勃興!!」って叫んでも、「えええ、なんで1889年に終わったの?」と思ったひともいるんじゃないかな。
そうなんだ。企業勃興の反動で
恐慌(きょうこう)
が起こってしまうんだ。
株かも暴落してしまうし、大量生産しすぎてものがたくさん売れ残ってしまったんだ。
こうやって経済が安定するまでは多くの人たちはとても大変な日々を送っていたんだ。