さて。今回からは化政文化の「絵画部門」について見ていくよ。
化政文化を代表する浮世絵師の一人として挙げられるのは、葛飾北斎と歌川広重だ。
その中から今回は葛飾北斎を見ていこう。
葛飾北斎ってどんなひとだったの?
葛飾北斎は、非常に多才な芸術家として知られている。
幼いころから画家を志し、のちに浮世絵師として活動をし始める。
北斎の絵の特徴は、『この世界にあるものならなんでも描く』というところ。
「森羅万象を描いた」、なんていわれるね。
その中でも「風景画」ジャンルは北斎によって大成したといっても過言ではないくらいだ。
研究熱心な芸術家であったことも知られていて、版画浮世絵や肉筆浮世絵だけでなく、銅版画やガラス絵、油絵など様々な絵画を研究した。
『富嶽三十六景』は世界中の人々に影響を与えた
北斎の描いた浮世絵の中で、飛び切り有名なのが、『富嶽三十六景』という、富士山をテーマに描いた風景画。
富士山が画面いっぱいに描かれたものや雄大な赤富士、四季折々の各地域を交えた多彩な富士山が描かれている。
- 『神奈川沖浪裏』
- 『凱風快晴』
遠近法など西洋画の技術も取り入れたこの絵は、国内では大人気になったのはもちろん海外でもものすごく注目された。
『ひまわり』で有名なゴッホをはじめとした印象派の画家、さらに工芸家や音楽家にまで影響をお及ぼしたという。
まとめ
葛飾北斎は、日本だけにとどまらず世界的に見ても素晴らしい画家の一人なんだ。
北斎の描いた絵はのちにヨーロッパで「ジャポニズム」という空前の日本ブームを巻き起こすことにもなる。