今回は、徳川家斉の治世の中で設置されたある組織についてのお話。
そのある組織っていうのが「関東取締出役(とりしまりしゅつやく)」だ。
一体何なのか、詳しく見ていこう。
関東の治安を良くするために設置
江戸時代後期では、関東地方(関八州と呼んだ)では浪人(故郷を離れて各地を放浪する人)や無宿人(定職や住居を持たないホームレス)が非常に増加。
浪人や無宿人が博打を行ったり様々な犯罪を行ったため、治安が相当悪くなっていた。
この対策として配置されたのが、「関東取締出役」という一種の警察組織。
関東地方を月に一回ぐるっと歩いて回り、犯罪や風俗を取り締まった。
寄場組合は村単位の警察組織
関東取締出役の下部組織として、関東地方のすべての農村に配置されたのが、この「寄場組合」。
つまり関東取締出役と寄場組合の違いは下部組織か上部組織かの違い。
やること時代は関東取締出役と同じ。数十の村で一つの「組合」として警察活動をした。
ちなみに、水戸藩だけは「御三家」の領地だからという理由で、こういった警察組織は例外的に作られなかった。
まとめ
関東取締出役に任命されるのは大体下級武士たちだったんだけど、「警察」という職務上庶民からは恐れられていて、「泣く子も黙る」と言われるほど恐怖の対象であったらしい。