言葉だけちゃんと覚えていれば大丈夫なこともある。
今回は君を一蹴したいわけではなくて、改税約書の細かい内容ではなくてその背景や流れを掴んで欲しい。そういった愛情を込めて、「わかりやすくなんて無理!」と言っているのだ。
日本史大好き、日本史マニアの先生であれば学校の定期テストで改税約書について述べさせるかもしれんが、そんなのはどうでもいいのだ。受かればいいわけだから、改税約書について必要な部分だけいっておこう。
改税約書(かいぜいやくしょ)ってなーんだ
英・仏・米・蘭の4か国が関税を20% → 5%に引き下げて、従量税に変えたこと!
輸出超過 → 輸入超過に変わった!
日本にとって不利!
ってことを覚えておこう。
修好通商条約は江戸幕府が天皇の勅許を得ずに調印したよね。でもね。1865年に四国艦隊アベンジャーズが日本に来てね、孝明天皇に勅許を認めさせるように圧力をかけまくったのね。
さすがに天皇も勅許を認めたわけ。これを「条約勅許」って言ったよね。ただ、兵庫の開港に関しては断固として孝明天皇は首を縦に振らなかったわけ。拒否ね、拒否。
ってか、ちょっと関税自主権が無いことについて復習しておこうか。
「協定関税」って言葉覚えているかい?2国間で相談して関税を決定するやつ。でも、ジャイアンとのび太が相談したところで、ジャイアンの良いように決まるじゃん?
日本と列強はそういったことから、関税自主権が無かったのね。
で、安政の五カ国条約では関税が平均20%だったのさ。
それが5%に引き下げになったわけだから、一気に輸入超過になったのね。外国の製品が関税5%と安いからどんどん日本の市場に入ってきたの。すると日本の製品は競争力を失うからかなりの大打撃となったんだよ。
そのほかにも従価税(じゅうかぜい) → 従量税(じゅうりょうぜい)に変更になったよ。
従価税ってのは金額に対して税金をかけることなんだ。例えば。10,000円の5%だったら500円ね。それに対して従量税ってのは、「重さ」で税金をかけることなの。
過去数年間の平均をとって・・・とか面倒くさいこともあるけど、そこまで覚えなくていいぜ。
なぜ外国に有利か?
開国後は、日本はかなりのインフレーションに悩まされたのね。
インフレってのは物価が上がることだよ。
まず金と銀の交換比率問題で、日本の金が大量に出回ったでしょ。貨幣の質を下げたから、商品に対して貨幣の価値がだいぶさがったの。今まで小判1枚で買えたものが、小判2枚になったら、商品の価格ってどんどん上がっていくじゃん。
他にも修好条約以降、日本の生糸を中心に国内の商品がどんどん外国に出て行った結果、物価が上がっちゃたのね。
ちょっと考えてみて。
商品の20%に関税をかけていたとするじゃん?物価があがっちゃったら、関税の金額も物凄くなっちゃうでしょ?
例えば、1,000円の商品の20%だったら200円なわけだけど、同じ商品が10,000円になっちゃったら関税2,000円になるよね。
極端な例えだけど物価が上がったら関税の金額もあがっちゃうわけ。
20%→5%にする。
価格じゃなくて、過去数年間の平均(従量税)
とすることによって、外国から見た時に日本に輸入しても物価の影響を受けづらくなったわけなんだな。
日本にとっては、最悪だよ。物価が上がりまくっているのに、外国の製品はその影響を受けずにどんどん入ってきちゃうから国内産業に打撃を得たわけだね。
ちょっとはわかりやすかったかな。