前回は、和算を西洋の最新数学レベルまで高めた天才数学者・「関孝和」について見てきたね。
今回は、日本で最初の暦(カレンダー)を作った「渋川春海」について見ていくよ。
天文学者・渋川春海(安井算哲)
渋川春海は、囲碁棋士の子として生まれる、というちょっと面白い出自。
江戸幕府には「碁所」という、全国の囲碁棋士のまとめ役や、将軍が観戦する碁の大会などの運営なんかをやる部署があったんだ。
ちなみに碁所という役職は、安井家を含む4つの家元の中から名人だけが一人選ばれるという非常に狭き門。
春海は安井家のもとに生まれ、囲碁棋士としての教育のほか、様々な高等教育を受けることができた。
春海は日本で最初の国産暦を作った
春海の功績は、なんといっても日本で初めて国産の暦を作ったということ。
春海が改暦する前は、中国の暦を使っていた。
だけど、日本と中国の位置が違うことからズレが生じていた。
春海は研究の中で、「日本と中国の間にある時差」に気づく。
これを修正しないと、日本に適した暦にならないと判断した春海は、膨大なデータを収集して中国の暦を日本用に改造していった。
これでできたのが、「貞享暦」だ。
まとめ
春海は、その確かな頭脳と知識、そして地道なデータ収集作業をこなしてついに貞享暦を生み出すことになる。
国産の暦を作ったという点で非常に大きな功績を残したんだ。