今や、日本人の常識。
天皇が崩御されたら、元号が変わる!ということだね。平成も天皇が崩御されたら、変わるわけだ。ちなみにがけど今の天皇は平成天皇じゃないよ。
在位中は今上天皇で、崩御されたら平成天皇になるわけだね。この仕組みを作ったのが実は明治天皇なわけで、その目的について考えてみよう。
一世一元の制とは
冒頭でも簡単に話したけど、天皇一代につき、一元号!というのが一世一元の制だね。
それまでは、災害など大きなことがあった時にも元号が変わっていたし、寛永や慶長などは天皇が崩御されても元号は変わっていなかったんだよね。
それが、1868年の明治元年に天皇が退位したら、元号がすぐに変わる仕組みにしたの。
中国でも同じような仕組みがあったんだけど、日本の場合は君主が交代した日にすぐ元号を変える即日改元という方式にしているよ。
一世一元の制の目的
教派神道十三派でもお話したけど、明治新政府は国民を統一することが急務だったんだよね。
で、外国に目を向けてみると「キリスト教」という絶対的な信仰があって、人々は熱心にキリスト教を信じているから国民を統治しやすかったわけだ。
それに習って、日本でも天皇を「神の血を引くもの」として統一のシンボルにしたかったわけなのさ。
これが、大々的に成功しているかどうかを決定づけるのは第二次世界対戦での敗戦なんだけども・・・昭和天皇は処刑されなかったでしょ?
諸外国が、「日本の天皇を処刑したら、日本人はやばい!暴走する!」と言うほどだったから、この明治政府から続く働きかけは成功したわけだ。
話を戻すけど、そうは言っても江戸幕府は250年以上続いてたわけじゃん?
水戸学・国学の影響で尊王の動きは出てきて、王政復古をしたわけだけども・・・庶民にまで天皇のことは浸透していなかったのね。
だから、元号を天皇に紐付けて、天皇の地位の1人の人間が1つの国家の時代を表すようにしたんだわ。
これって、なかなかすごいことだよね。