鎌倉時代の文学を分かりやすく!『方丈記』『徒然草』についても。【後編】

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今回は前回の続き!

鎌倉時代に成立した文学の中でも、とくに有名な随筆ずいひつを中心に見ていくよ。

 

鎌倉時代の文学【随筆・歴史書・説話集】

 

随筆

 

随筆の分野では、清少納言の『枕草子』と並んで日本三大随筆と呼ばれるうちの二作品が登場する。

鎌倉文学といえばまずこの二作品が出てくる人も多いんじゃないかな?

 

方丈記

 

まず、鴨長明かものちょうめい方丈記ほうじょうきだ。

 

鴨長明が被災した色々な天災・人災についてと、老後山で隠居しながら世の中に対して思ったことなどについてが記されている。

 

冒頭の文で「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。・・・」とあるように、

「川の流れは絶えないけれども、その川の水はかつてそこに流れていた水ではないんだ・・・。」という諸行無常の精神が『方丈記』には込められている。

 

 

徒然草

 

もう一つ鎌倉時代の随筆で外せないのが、吉田兼好よしだけんこう徒然草つれづれぐさだね。

“つれづれなるままに、日暮らし、硯に向かひて・・・”でお馴染みのアレ。

 

この冒頭の文章で兼好自身が言っているように、

「なんか俺の心に浮かんだ事について、気の向くまま語っていこうかなぁ~」というのが『徒然草』の本質。

 

天皇や貴族、武士について、友人について、恋について・・・などなど様々なテーマについて、

皮肉やユーモアを交えながら語っている。

 

 

おもしろいことに、徒然草はホントに「つれづれなるままに」書かれているんで、

物によっては「あれ?この話、前言ってたことと違うじゃん!」みたいに話の一貫性が無かったりする。

 

良く言えば“物事を多面的にとらえた作品(教科書風)”ってのが特徴なんだね。

時と場合によって言うことが変わる辺り、とっても人間っぽさが出てて良いという評価もある。

 

 

最後にこの二つの随筆に共通した特徴として、和漢混交文わかんこんこうぶんが用いられていると言う点が挙げられる。

和漢混交文は、まさにこの記事のように“漢字とひらがなが混ざっている文章”のこと。

 

日本独特の文の書き方は、ここら辺から生まれたんだね。

 

 

歴史書

 

鎌倉時代に成立した歴史書で特に覚えておいてほしいのは、

愚管抄ぐかんしょう』『吾妻鏡あづまかがみ』『元亨釈書げんこうしゃくしょの3つ。

 

愚管抄

 

『愚管抄』は、『新古今和歌集』に歌を収録されてもいる慈円じえんというお坊さん。(ちなみに慈円は天台宗の最高位にまで上り詰めた凄い人)

特徴として、歴史の流れを「道理(≒正しい筋道)」によって解釈をした。

 

・・・どゆこと?って感じだよね。

上手く易しい言葉に出来なくてもどかしいけど、道理ってのは「当然そうあるべき」という考え方の事を指す。

 

例えば『愚管抄』では平安時代の貴族政治から、鎌倉時代の武士政治に変わっていった事に対して

「貴族政治から武士政治になったのは“当然そうあるべき”だったから。正しいことなのだ!」と言ったわけ。

 

「これまで起きた歴史上の出来事は、全部そうあるべきだったから起きたまでのこと」という考えのもと、『愚管抄』は書かれたんだ。

 

 

吾妻鏡

 

『吾妻鏡』は鎌倉幕府成立までと、執権政治が確立するまでの計86年間を書いた歴史書。

鎌倉時代の様子を知るにはとても有用な歴史書である反面、北条家を持ち上げまくり頼朝などを貶めるなど、著者の主観がふんだんに入っちゃってる歴史書でもある。

 

 

元亨釈書

 

最後に『元亨釈書』

これは普通の歴史書とは違い、“仏教の歴史”を記した書物。

 

仏教が日本に到来してから鎌倉時代までの仏教について、漢文で書かれていることが特徴だ。

 

 

説話集

 

説話集は、昔から伝わる(不思議な)お話のことを指す。

 

『桃太郎』とか、『鶴の恩返し』とかのことね。

民話集と言ってもいいかもしれない。

 

そういうお話を集めた書物として鎌倉時代に成立したのが、

宇治拾遺物語うじしゅういものがたり

 

『宇治拾遺物語』には、「舌切り雀」や「こぶとりじいさん」のような現代にも残る民話の他、仏教説話(仏教に関するお話)等もまとめられている。

 

ちなみにこの『宇治拾遺物語』には一つちょっとした裏話がある。

タイトルの“拾遺”って文字の意味は“漏れたものを拾い集める”という意味がある。

 

実は『宇治拾遺物語』って、

『宇治大納言物語』という説話集に惜しくも収録されなかった説話を、拾い集めて作られたものなんだ。

 

いわばおまけ・・・みたいな感じ。

 

いま現存しているのは『宇治拾遺物語』だけで、『宇治大納言物語』はバラバラになってしまったらしい。

大本の『宇治大納言物語』が現存したら、いったいどれほどの価値があったんだろうね・・・。

 

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