今回見ていくのは、幕府ではなく、藩。
江戸中期あたりから、各藩は財政難を乗り越えるため、財政を再建するために数々の改革を行うようになる。
この改革が大成功した藩は大きな力を持つようになり、幕末では「倒幕運動」にも関わる需要なものになっていく。
今回は藩政改革について、その概要を説明していくよ。
藩政改革全般で行われたのは?
藩政改革の目的は、冒頭でも言った通り「財政再建」だったね。
そもそもなんで諸藩が財政難に陥っていたかというと、
- 参勤交代や幕府の公共事業などによって、お金を出させられていた
- 米主体で経済を考えていた藩は、貨幣経済に対応できなかった
- 大飢饉や、江戸の火事で邸宅が焼けたことによる臨時の出費がかさんだ
- 大名たちが平和ボケして贅沢しすぎた
といった理由があった。
当初、諸藩はこういった問題に対して「年貢を増やす」「倹約令を出す」「商人から借金をする」というような一時しのぎの対策しかしなかった。
当然だけどこれらの政策は庶民たちの不満が噴出する。
人の心が荒んでいくと当然藩内での犯罪発生が多くなり、治安が悪くなってしまう。
そこで藩の中には大改革を実施して、藩の経済を根本から直していこうとするものが現れた。
改革に成功した藩はのち「雄藩」に。でも失敗した藩は・・・。
藩政改革は、本当に根本から見直していく必要があった。
でもこれ、成功すればいいけど失敗したらシステムがめちゃくちゃになって、藩が崩壊してもおかしくない。
実際、失敗した藩の方が成功した藩よりずっと多い。
でも、成功した藩は「雄藩」(経済力・経済力が非常に大きい、強い影響力を持つ藩)となり、のちのち倒幕運動でもカギとなる存在になる。
藩政改革で成功した藩はいくつかあるけど、その中でも
- 米沢藩
- 薩摩藩
- 長州藩
- 土佐藩
- 熊本藩
といったところは大成功を収めたよ。
まとめ
藩政改革に成功した藩は、幕末でよく名前を聞く藩だよね。
次回からは、藩政改革に成功した藩をじっくり見ていくよ。