前回は、尊王攘夷論について見てきたね。
「天皇は神!欧米諸国は近づけさせねぇぜ!」という思想だったよね。
水戸学はこの尊王攘夷論の成立に一役買ったわけだけど、実は尊王攘夷論を支えたもう一つの思想があるんだ。
それが、平田篤胤(あつたね)が大成させた復古神道だ。
平田篤胤は復古神道の大成者
復古神道、って前の記事にも出てきたキーワードだよね。誰が関係してたか、覚えているかな?
そう、国学者の本居宣長や賀茂真淵が唱えだした考え方だよね。
篤胤は、宣長や真淵たちと違って、徹底的に儒教・仏教を排除した。
純粋な日本古来の「神道」こそ至高だ、としたわけだ。
復古神道では、「惟神(かんながら)の道」(すべて神=天皇の意思のままに)を唱えた。
復古神道の考え方は全国の農村部や町民たちに浸透し、幕末には武士たちにまで影響を及ぼすことになる。
さらに、明治維新後の新たな政府においては、「復古神道」が政治理念(考え方)の中心になる。
神道が「国教化(日本の宗教化)」していくんだ。
まとめ
篤胤の大成させた復古神道は、強烈に神道や天皇を支持するものだった。
これは当時水戸学によって生まれた尊王攘夷論の発展の原動力ともなった。
昭和まで続く天皇神聖視の風潮はここがターニングポイントだったとも言える。