室町時代になると商品経済が盛んになって来たよね。
そうすると、貨幣の流通量も以前より増加するよね。
今回は貨幣に関する命令である"撰銭令"についてわかりやすく説明するよ。
撰銭とは?
まず、撰銭が何かを説明するね。
撰銭とは、貢納や商取引の際に、通用価値の低い悪銭の受け取りを拒んで、
中国の官鋳銭(宋銭や明銭など)を求めた行為のことなんだ。
明銭の中でも最も多く使用されたのは、明の3代皇帝永楽帝の時代に鋳造された永楽通宝なんだ。
良質な貨幣だけを受け取ろうとして撰銭が横行すると、貨幣の流通が滞ってしまうんだ。
すると、経済的混乱がおこってしまうよね。
それを解消するためにも、撰銭令は出されたんだ。
撰銭令とは?
撰銭の横行によって貨幣の流通を滞らせないために発令されたのが、撰銭令なんだ。
撰銭令の内容は、
・幕府や戦国大名は悪銭と良銭の混入比率を決める
・一定の悪銭の流通を禁止する代わりに、それ以外の銭については流通を強制する
などといった内容なんだ。
悪銭には、私鋳銭、焼銭、破銭、鐚銭などの貨幣があるんだ。
撰銭令は、貨幣の流通量を増やすために、室町時代の後、織田信長の時代にも4回ほど出されているんだ。
また悪銭は室町時代大量に流通していたため、幕府も大量に悪銭を所持していたと言われているよ。
だから、悪銭を完全に禁止にはしなかったのかもしれないね。