援蒋(えんしょう)ルート遮断はなぜ?簡単にわかりやすく。背後にいる国に注目

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

日中の対立が激化して、北支事変から支那事変へと名称が変わるほど全面戦争化し始めた。

日本が南京を占領したことで、国民党は拠点を重慶という都市に移してなおも抗戦を続けるんだった。

 

ところで、この戦争は日本と中国の間での戦争に思えるけど、この背後には中国に利権を持つイギリスやアメリカ、ソ連が深くかかわっている。

実はこれが太平洋戦争への布石にもなっているんだ。

 

どういうことか詳しく見ていこう。

当時「日中戦争」と呼ばれなかった理由。

 

今でこそ盧溝橋事件に端を発する一連の戦闘は「日中戦争」って呼ばれてるけど、実は当時中国側も日本側も、「戦争」という言葉を使わなかった。

 

というか、使いたくなかった。特に中国はね。

 

これには、当時の「戦時国際法」という取り決めが関わっている。

 

内容は、“ある国とある国の間で戦争状態になったら、関係ない第三国は中立の立場にならなきゃダメよ”というもの。

第三国は、戦争状態にある国に対して軍事的な援助をしたらダメという取り決めなわけだ。

 

で、戦争状態ってどういう状況かというと、簡単に言えば「宣戦布告」が行われたうえでの戦闘状態のこと。

 

ここでピンときたキミは鋭い。

日本と中国が互いに宣戦布告を行わず「戦争」という文言を使わなかったのは、戦争状態に入ることで完全に世界から孤立するのを避けたかったから。

 

特に中国は絶対に孤立は避けたかった。

というのも、中国が日本に徹底抗戦するには外国からの援助がないとできなかったんだよ。

 

戦争状態でなければ他の国から軍事的援助をもらうことができるから、あえて「日中戦争」ではなく「支那事変」とか「日華事変」とかいう言葉を使っていたんだ。

 

じゃあ「第三国からの援助」って何だよって話だね。

援蒋(えんしょう)ルートとは

 

中国を支援していた第三国っていうのは、

  • アメリカ
  • イギリス
  • フランス
  • ソ連

この4つが挙げられる。

 

まずなんでこの4つの国が中国を支援していたのか。

それは、この4国が中国を利用していたからだ。

 

イギリスやフランス、ソ連(ロシア)は日清戦争後の三国干渉で中国の利権をガッツリ奪っていたのを覚えてる?「租借地」として利権を持っていたよね。

 

一方アメリカは三国干渉のときに別のゴタゴタがあったせいで、中国の土地の奪い合いに参加できなかった。

それが悔しくてたまらないアメリカは「門戸開放宣言」を出して利権争いに割り込み参戦してたよね。

(このへんの記事で詳しくやったよ)

三国干渉→https://jahistory.com/sangoku-kanshou/

石井・ランシング協定→https://jahistory.com/ishiiransingu/

 

 

ヨーロッパ勢やロシア、アメリカからすれば、日本が中国を攻めているとなると「やばい、俺たちの持ってる土地や利権まで日本に奪われそう」と思うわけだ。

 

だから中国を援助することで日本の侵攻を阻止しようと考えた。

当時の中国の主力は、重慶に拠点を移した蒋介石率いる国民政府ね。

 

これを4国が援助したんで、頭文字をとって「援蒋ルート」と呼ばれるよ。

 

援助物資を送るための具体的なルートは

  • 香港ルート(中国におけるイギリス植民地、香港からのルート)
  • 仏印ルート(フランス領インドシナからのルート)
  • ソ連ルート(ソ連からのルート)
  • ビルマルート(イギリス植民地ビルマからのルート。アメリカもここから支援)

の4つがある。

 

最後まで中国を援助し続けたのは「ビルマルート」だった。だから援蒋ルートというとこのビルマルートを指すことが多い。

 

助けて!いつまで経っても戦争が終わらないの!

 

アメリカやイギリスはこのビルマルートを通じて中国を物資面で援助し続けたため、日本側はいつまでたっても重慶を攻め落とすことができなくて日中戦争が長期化していく。

 

日本からすれば援蒋ルート、その裏にいるアメリカやヨーロッパの国々は目の上のタンコブそのもの。

「クソ!中国の援助続けられたらこっちが先に参っちまうよ!」と考えた日本は、援蒋ルートを遮断しようと躍起になる。

 

ただ、このうち香港ルートは日本が占領したことで・仏印ルートは日本軍がインドシナに進駐(他国の領土に軍隊を置くこと、北部仏印進駐と呼ばれる)をしたためそれぞれ遮断。

ソ連ルートは、ソ連と日本が「日ソ中立条約」を結んだために遮断。

 

こうなってくると、アメリカたちは気分が良くない。

残ったビルマルートだけは日本にジャマされながらもあの手この手でルートを確保し、援助を続けた。

 

当然日本としてもアメリカやヨーロッパがなおさらウザく思えてくる。

こうしてメリカと日本の関係が徐々に険悪なものとなっていく。

 

援蒋ルートとこれの遮断は、日本が太平洋戦争へと転がり落ちていくきっかけの一つでもあったと考えられている。

 

オススメの動画コンテンツ

低料金で最大の効果を発揮するコンテンツ

・音情報で理解を高めたい
・知識を入れながら、流れも理解したい
・息抜きに動画で学習したい

方はスタディサプリの動画コンテンツがオススメです。【14日間の無料トライアル】ができます。

スタディサプリの無料体験

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*