ドッジ・ラインの単一為替レートをわかりやすく。

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ドッジ・ラインは、戦後インフレ→デフレの流れを作った政策だったね。

 

この政策の説明は前回やったけど、ドッジ・ラインの一つ「単一為替レート」の設定についての説明がまだだったね。

ドッジ・ラインの単一為替レートがいくらかってのは多分みんな知ってるよね。

 

1ドル=360円ってやつだ。

 

これ、今の感覚(2018年9月11日では1ドル=114円)で考えるとものすごい円安に振った政策に見えるよね。

 

でも詳しく見てみると、全部が全部円安になったわけではないんだ。

ドッジ・ライン以前の輸出入事情

 

ドッジ・ラインで1ドル=360円と決められる前の日本では、輸出や輸入の為替レートってどう決まってたと思う?

 

実は、商品の種類一つ一つに為替レートがあったんだよ!

難しい言葉でいえば、複数為替相場制、なんていう。

 

例えばだけど、

  • 「紙の為替レートは1ドル=60円」
  • 「ボールペンの為替レートは1ドル=180円」
  • 「消しゴムの為替レートは1ドル=240円」
  • 「筆箱の為替レートは1ドル=480円」・・・

 

って感じで、無数の為替レートが設定されていたんだ。

しかもこの為替レートには、国がお金を使って無理やり「輸出品はは円安のレートになるように」「輸入品は円高のレートになるように」操作していた。

 

だから日本の輸出企業、輸入企業は生き延びていられたんだ。

 

単一為替レートの導入

ただ、この複数為替相場制ってのは当時の国際社会では使われていない方式の相場だったの。

 

商品ごとにレートを決めるんじゃなくて、「1ドル=いくら」という一つのレートを全ての商品の輸出入に当てはめる単一為替レート(固定相場制)が主流だったわけだ。

 

ドッジさんは、日本を国際社会に戻してやるためにも単一為替レートを定める必要があると考えたわけだ。

 

というわけで、ドッジ・ラインでは「1ドル=360円」という単一為替レートが設定されたんだ。

 

1ドル=360円がもたらした影響

 

さて、これまで品目別にレートを定めていた日本が、ドッジ・ラインでいきなり単一為替レートになってしまった。

するとどうなるか。

 

さっきの例で見てみようか。

 

日本がアメリカに紙を輸出しているとしよう。

ドッジ・ライン前までのレートだと「1ドル=60円」だったね。

 

紙1枚の値段が60円だったら、アメリカは紙1枚輸入するのに1ドル支払うことになるね。

 

これが、ドッジ・ライン後だと「1ドル=360円」がレート。思いっきり円安になった。

すると紙1枚の値段は60円だから、アメリカ側からすれば1ドル払うだけで紙を6枚も輸入できることになる。

 

当然アメリカ側は「日本の紙めっちゃ安い!どんどん輸入しよ!」と考えるから、日本で紙を輸出する会社はどんどん儲かるわけだ。

 

 

もう一つ例。

今度は日本がアメリカからボールペンを輸入していたとしよう。

 

ドッジ・ライン前のレートだと、「1ドル=180円」だったね。

筆箱ひとつの値段が1ドルだとすると、日本はアメリカ側に180円払って輸入する。

 

これがドッジ・ライン後のレートだと「1ドル=360円」になるね。

すると、筆箱ひとつ1ドルのものを輸入するのに、日本は360円支払わなきゃいけないことになる。

 

つまりいままでの倍のお金を払わなくちゃいけなくなるわけ。

これじゃあ日本で輸入している企業は倒産するわな。

 

とまあこんな風に、「1ドル=360円」の単一レートになったことで、商品ごとに円安になるもの・円高になるものが出てきたんだ。

 

すると企業によっては、単一レートで「損する企業」「得する企業」が生まれるようになった。

さっきの例では、紙を輸出してた日本企業が「得する企業」、ボールペンを輸入してた日本企業が「損する企業」だね。

 

この影響はとっても大きくて、この大きなレートの変化に対応できなかった企業はバンバンつぶれていった。

 

結果的に、日本はこの単一為替レート導入で一気に不況になり、あとは前回説明したドッジ・ラインのほかの政策も合わさってキツいデフレ状態に陥った。

 

戦後インフレは回避できたけど、この強烈なデフレ政策に対応できなかった企業は軒並み倒産して、生き残った企業もかなり厳しい状態となってしまったんだ。

 

しかし!この後起こる「ある出来事」によって、日本経済が一気に明るくなっていく。

この「ある出来事」については・・・次回をおたのしみに!

 

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