ニクソンショック(ドルショック)とは?日本への影響についても

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高度経済成長で爆発的な成長を遂げていた日本。

1970年代初頭もその勢いは止まらない・・・と思われていたんだけど。

 

1971年に起きたある出来事が原因で、日本は高度経済成長にブレーキがかかることになる。

 

その「ある出来事」っていうのが、ニクソンショック

ニクソン大統領の発言で起きた出来事だからその名がついている。

 

ニクソンショックは第一次ショック・第二次ショックと2つあるんだけど、ふつうニクソンショックといえば第二次ニクソンショックのことを指すよ。

 

この第二次ニクソンショックは別称ドルショックとも呼ばれている。

 

ニクソンショックとは?

 

“ショック(衝撃)”って書いてあることから分かるように、ニクソンショックは世界に大きな衝撃を与えた。

 

ニクソンショックを一言でいうと、「金とドルの交換を止めます!」アメリカのニクソン大統領が突然発表した事件。

アメリカは本当にどこの国にもこの情報を流してなかったんで、みんな寝耳に水状態だった。

 

この「金とドルの交換停止」がなんで衝撃なのかについて説明しよう。

 

ニクソンショックまでの背景

 

第二次世界大戦中の1944年に行われた連合国の会議で、「世界の基準となる通貨をアメリカのドルにした“固定為替相場制”にする!」という仕組みが可決された。

 

アメリカは当時物凄い量の金を持っていたから、「俺たちは大量の金をもってるから、ドル紙幣と金を絶対に交換することができる最強の通貨だ!だから俺たちの通貨ドルを世界標準にしようぜ」といったわけだ。

 

これがブレトンウッズ体制と呼ばれるもの。

まあアメリカはこの時完全に世界のトップを走っていたわけだ。

 

 

それがしばらくすると状況が変わってきた。

 

アメリカは朝鮮戦争やベトナム戦争に介入したせいで軍事費が膨れ上がってしまい、その支払いでドルがどんどん外国に出ていってしまった。

これに加えて日本は奇跡的な高度経済成長を遂げ、アメリカにモノを大量に輸出するようになっていたため、これの支払いにもアメリカはドルを外国に出してしまった。

 

で、ドルを得た外国は「なんか最近アメリカお金使いまくってて、経済が弱ってドルの価値下がってんな・・・。よし!今のうちに価値が保障されてる金に交換しとこう」と考えて、ドルを金に換えまくった。

 

その結果アメリカの金がたくさん外国に流出した。

 

この状況で一番問題なのは、「固定為替相場制」であること。

例えば日本とアメリカの固定レートは1ドル=360円。

 

実際のアメリカが経済不振になっているから1ドル=300円とかにレートを変えた方がいいんだけど、固定相場制をかたくなに守ろうとしたんでレートを変えなかった。

 

結果、日本にとっては輸出がめちゃくちゃ有利になるし、かたやアメリカからすると輸出不振&輸入多すぎでもっと経済が悪くなるわけ。

 

ニクソン大統領の対応

 

このままブレトンウッズ体制(ドルと金の交換保障&固定相場制)を維持し続けたら、アメリカから金は無くなるわ貿易はダメだわで破綻する・・・。

そう考えたニクソン大統領は、思い切って「ドルと金の交換はやめちまおう・・・」という決断をした。

 

で、1971年8月いきなり「ドルと金の交換止め!」発言をかましたわけだ。

 

この発言が出た瞬間、アメリカのドルは金による価値の裏付けがされなくなった。

すると出回っているドルはアメリカの信用によって価値が裏付けされるようになる。

 

だけどこのころ世界からは「アメリカの経済大丈夫・・・?」とちょっと不安視されていたからドルの価値はそれまでのレートよりも下がることになる。

 

 

日本への影響

 

当然このニクソンショックの影響は世界に波及した。

・・・んだけど、運の悪いことに(というか仕組まれた説あるんだけど)日本はとりわけ大きな影響を受けた。

 

ニクソン大統領が「ドルと金の交換止める!」って発言したその時間は、なんと日本だけが外国為替市場を開けている時間帯だった。

当然日本人は「は?ドルの価値が下がる!?じゃあ持ってるドルさっさと売らなきゃ」と考えドルを売りまくる。

 

結果固定相場制を維持できないほどのドル売りが入り、日本は変動相場制に移行せざるを得なくなってしまった。

結果、1ドル=360円だった固定レートは崩れて、だいたい1ドル=320円くらいになった。

 

 

スミソニアン体制で固定相場制を維持しようとしたけれど・・・

 

アメリカのニクソン大統領は、ニクソンショックの後すぐに「固定レートを見直してもう一回固定相場制を復活させよ?」という協定を世界と結んだ。

 

これがスミソニアン協定、スミソニアン体制と呼ばれる

 

簡単にスミソニアン体制を説明すると「固定相場の為替レートで“ドルを軒並み切り下げした”。」

 

例えば日本とアメリカなら1ドル=360円を1ドル=308円にしたってことだ。

いきなり52円も円高になった、とも言い換えられる。

 

2018年10月1日のドル円レートが1ドル≒114円だから、これが14パーセントくらい円高になるとすると1ドル=98円になるぐらいの変化だね。

これはヤバいね。

 

スミソニアン体制が一応始まったとはいえ、世間からすれば「固定相場のレート下げなきゃやっていけないようなアメリカってどうなの・・・?」とアメリカ思われる。

 

結果ドルの信用は低下し続け、実際の相場はスミソニアン体制で定めた固定相場のレートよりもさらに低い状態になった。

もうこの頃には「ドルを基軸とした固定相場制」は成り立たなくなっていたわけだ。

 

で、結局スミソニアン体制は1年あまりで崩壊して、世界は変動相場制へと変わっていくことになる。

 

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