日本列島改造論は失敗だった?簡単にわかりやすく。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

これまで見てきた、「ニクソンショック」「第一次オイルショック」はもちろん高度経済成長を終わらせてしまった原因。

ただ、何もこれだけが高度経済成長終了の原因じゃあないんだ。

 

前回の第一次オイルショックのとこで

“1973年ごろ、日本政府の政策の影響で結構なインフレが始まっていた

みたいなことを一瞬言ったと思うんだけど・・・。(正直覚えていたらすごい)

 

その日本政府の政策ってのが、今回見ていく田中角栄首相発案の日本列島改造論だ。

日本列島改造論ってなんだ?

 

日本列島改造論っていうのは、ある理想を実現すべく田中角栄が考えた政策のこと。

 

その理想っていうのが、「国土の均衡ある発展」。

簡単に言うと、「東京や大阪など都市部だけじゃなくて、地方も工業化して日本全国を盛り上げていこう」っていう考え方だ。

 

具体的には、「日本全国を結ぶ高速道路・新幹線をつくれば、都市に住む人が地方に来やすくなって過疎化が工業化が進むんじゃないか?」と田中首相は考えたんだ。

 

こういう政策をうちだしたのも、田中首相は新潟県の出身で、地方の厳しい現状を身をもって感じていたからと言われている。

(新潟県は豪雪地帯があることで有名で、大量の積雪があると交通がマヒしちゃうから工場とかが立ちにくい。だから工業化が進まず貧困になりやすいと田中は考えていた。)

 

 

理想を打ち壊した現実

 

都市部と地方、良いバランスで発展させようという考え方は2018年の今でも理想だし、そのための政策もいろいろ考え出されている。

ただ、やっぱり現実は理想通りうまくいかないわけだ。

 

田中首相は1972年にこの「日本列島改造論」という考えを世間に発表したんだけど、これがホントにタイミング悪かった。

日本列島改造論は「これから地方をガンガン開発するよ~!」と言っているわけだから、次にみんなが考えるのは「じゃあどの地域が開発されるんだ?」ということ。

 

で、開発される場所が判明したら今度は「開発予定の地域の土地を今のうち買っておけば、のちのち高く売れるじゃん!」とみんな考え出す。

結果、開発予定地域の土地に投資する人がめちゃくちゃ増えて、土地の価格があちこちで暴騰するようになっちゃった。

 

これにつられて物価も上昇。1973年にはかなりインフレが進み始める。

そんな状況下で第一次オイルショックが日本を襲ってくるわけだ。エグい物価上昇がおこり、ものすごいインフレ(スタグフレーション)に突入する。

 

地方を活性化させようとしたら、逆に急なインフレを起こしてしまい思わぬ経済混乱を巻き起こしたんだ。

 

 

次に高速道路や新幹線。

田中の考えでは「都市と地方が行き来しやすくなれば、企業も入りやすいし都市から地方へ人が入ってくる」という予測だった。

 

・・・がしかし。

 

予測に反して、なんと都市部への人口過密、地方の過疎化が今まで以上に進んでしまうという結果を招いてしまった。

 

もちろん都市部から地方にいろいろな技術や文化が入ってきたプラスの面もあったけど、地方に住んでいる人は「新幹線で東京に簡単に行けるようになった!東京の方が働き口もいっぱいあるし栄えてるし、東京にいっちゃお」と考える人が多かったんだ。

 

それに企業もわざわざ都市部から企業を移転したり、新たに地方に工場作ったりするメリットがあんま無かったってのもある。

 

 

日本列島改造論の結果とその後

 

とまあこんな感じで、田中が思い描いていたような理想は儚くも散ることになる。

むしろ、(タイミングが悪かったとはいえ)急激なインフレの引き金にもなった点では日本の高度経済成長を終わりにした原因の一部でもあったりする。

 

ただ全部が全部失敗だったわけではないよ、もちろん。

 

例えば、新幹線や高速道路ができたことで、旅行客が来やすくなって「観光産業」が発達したこととか挙げられるね。

 

2018年では外国人の旅行者が3000万人近く来ていて、今後も増えていくと予測されている。

今の日本では、こういった外国からの観光客を地方に流すことで、地方を活性化させようという取り組みも為されているんだ。

 

それに、1970年代の時点で今の日本も抱える問題点に目をつけて、その対策をしようとしていた田中首相も一定の評価がされている。

 

これまでも今後も、日本の「地方をどうやって盛り上げていくか」とか「地方の過疎化を食い止めるにはどうすればいいか」とかっていう話はずっと問題だね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

オススメの動画コンテンツ

低料金で最大の効果を発揮するコンテンツ

・音情報で理解を高めたい
・知識を入れながら、流れも理解したい
・息抜きに動画で学習したい

方はスタディサプリの動画コンテンツがオススメです。【14日間の無料トライアル】ができます。

スタディサプリの無料体験

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*