公職追放とレッドパージの違いとは?目的をわかりやすく。

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さて、今回見ていくのはGHQの占領政策その2。

 

「公職追放」についてだ。

 

公職、というと公務員的な仕事のことだけと思いがちだけど、ここでいう「公職」は政府の重要職だけでなく民間企業の重要職も指す。

詳しく見ていこう。

公職追放とは?

 

公職追放は、簡単に言うと「戦争をしていた人・協力した人・かかわった人」を国や民間の重要な職につかせないという政策。

 

具体的には、

  • 戦犯
  • 元軍人
  • 超国家主義者・軍国主義者
  • 大政翼賛会の有力な政治家

など。

 

アメリカ側の言い分としては、「二度と日本が戦争に向かないためには、第二次世界大戦を起こした人間を国の重要な職から外さないとダメっしょ?」というもの。

 

ただこれ、普通に考えて「戦争にかかわった人」って括りだとめちゃくちゃ多くの人が該当しそうだよね?

戦争中、兵器づくりをしていた軍需産業とかも当然当てはまってくる。

 

実際に、戦前・戦時中の民間企業の重役など含めて、20万人近くも追放されることになる。

 

冷戦によってGHQは政策転換

ただ、この公職追放政策は朝鮮戦争を筆頭とした「冷戦」によって大きく変わることになる。

 

冷戦については後々詳しくやるけど、簡単に言うと「共産主義・社会主義を掲げるソ連をトップとした東側陣営 VS 資本主義・自由主義を掲げるアメリカをトップとした西側陣営」の対立のこと。

 

ソ連の近隣の国、さらにはヨーロッパにまで共産主義が広がってきていて、これをアメリカやイギリスなど資本主義国は危険視していた。

共産主義って、聞こえはいいけど実際は強制収容所があったり虐殺があったりしてたんだよね。(ソ連の実態がそう)

 

民主的で自由な社会を掲げる資本主義とは正反対にある考え方だから対立していたんだね。

 

そんな共産主義の考えが、ソ連から中国・朝鮮へと伝わっていて、日本のすぐそこまで来ていた。

というより、もう日本に広まり始めていた。

 

公職追放のせいで日本のトップ層が根こそぎいなくなってしまったので、代わりに若い人がトップに立つ状況になった。

この若い人たちの中には、共産主義に感激していた人が多くいたんで、日本のトップ層や教師に共産主義者がおおくなってしまったんだ。

 

この状況を見たアメリカはとても恐れた。

東側諸国最東端の日本が共産化してしまうと、もう完全に東側諸国に資本主義が入り込めなくなってしまう。

 

もし仮にアメリカとソ連が戦争になった時、日本が資本主義国としてアメリカ側につけば、ソ連をすぐに攻撃しに行ける。

でも日本が共産主義側についてしまったら、アメリカはソ連に攻め入るのがかなり大変になる。

 

そういった理由もあって、アメリカは日本から軍隊を取り除く、という政策を転換して「日本に再軍備させる」という方針を取るようになった。

 

公職追放をに代わってレッドパージ

 

公職追放が全盛だった1947年ごろは20万人以上追放されていた、ってのはさっき書いた通り。

だけど冷戦がだんだん激化してきたことや、日本にも共産主義が広まってしまったのを受けて、GHQは方針を転換することになる。

 

1951年には、なんとこれまで公職追放していた人をほぼ全員解放した。

 

そしてその代わりに、“共産主義者を日本のトップ層から追放する”レッドパージという政策が行われた。

この結果、公職追放されていた人はほとんど元いた場所に戻ることになった。

 

 

まとめると、GHQは

  • 日本が二度と戦争しないよう・軍を持たないように、戦争にかかわった人を公職追放した。
  • →冷戦がはじまり、共産主義の波が日本にまで押し寄せてきた。
  • →日本が共産主義国になるのを恐れたアメリカは、GHQに政策転換を命じる。
  • →公職追放が解除され、代わりに共産党員を追放する「レッドパージ」が行われる

という流れで政策を変えたんだ。

 

余談:レッドパージの“レッド”って?

 

レッドパージを直訳すると、「赤(レッド)」「追放・粛清(パージ)」という意味になる。

共産主義者を締め出した、という政策の内容を学んだ今なら、「じゃあレッドって共産主義者のことか?」と勘のいいひとは気づくかもしれないね。

 

なんで共産主義者のことを“レッド”なんていうのか。

 

これは、共産主義の第一人者・ソ連の国旗が赤ベースだったことがきっかけ。

赤色が革命の象徴なんだ。

 

だから現在の中国(いちおう共産主義)の国旗も赤だよね。

 

この共産主義のトレードカラーである「赤」=レッド、ということだ。

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