高度経済成長とは?簡単にわかりやすく。その要因についても。

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高度経済成長ってさ、なんかボンヤリしたイメージない?

 

一般的に“高度経済成長期”って言われる時期は、本当にたくさんの物事が変わっていったし、進化していった。

で、その変わったものや進化したものが多すぎてイメージが漠然としちゃうんだよね・・・。

 

というわけで今回は、高度経済成長をできるだけスッキリわかりやすく解説していこうと思う。

是非参考にしてみてほしい。

 

前提:“経済成長”ってなんだ?

 

まず最初に、経済成長ってどういうことなのかについて説明しておこう。

知ってるよ!という人はこの項目は飛ばしても構わないよ。

 

まず経済成長を理解するには“GDP”が何たるかを分かってないといけない。

 

GDPは国内総生産ってやつね。

わかりやすく言うとGDPは「1年あたり国でつくられた、モノ・サービスの金額の総和」。

 

例を出そう。コンビニおにぎり(鮭)を作る過程を考えてみようか。

コンビニおにぎり(鮭)一個あたりの材料と金額は適当に

  • 米(20円)
  • 海苔(10円)
  • 鮭(30円)
  • 塩(5円)

で計65円だとしよう。

 

おにぎりをつくる工場はこれらの材料を農家などから購入するね。

で、この材料でコンビニおにぎり(鮭)ができたらこれをお店で利益分35円を上乗せして、100円で売る。

 

この最終的なコンビニおにぎりの価格100円ってのが、GDPに加算されるわけ。

こんな風に、最終的に国民が買うことができる商品やサービスの額を全部足すとGDPになるんだ。

 

で、経済成長率ってのは、経済成長はそのGDPが一年の間にどれだけ増えたかを割合で示す。

 

単純に考えれば、GDPが去年100億円で、今年110億円になったとしたらこれは10%経済成長したということになるね。

これを名目経済成長率という。

 

ただ、高度経済成長となる条件は「実質」経済成長率が10%以上と書いてある。

これは、名目経済成長率にインフレ率(物価が一年でどれだけ上がったかを示す)で割ると出てくる。

 

名目経済成長率だと、別にモノが増えてなくてもモノ自体の価格が上がれば勝手に経済成長率が高くなっちゃうから、その誤差をなくしたバージョンが実質経済成長率なんだ。

 

さっきの100円のおにぎりが今年1個作られただけだったのが、次の年2個作られたら100×2で200円。経済成長が100%になったと言える。

だけど今年100円のおにぎりが次の年200円に値上がりしたとしても、見てくれだけは経済成長100%なわけ。

 

でも実際は一個しか作られてないんだから経済成長は0%のはずだよね。

このおかしな誤差を取り除いたものが実質経済成長率だよ。

 

だから日本の高度経済成長ってのは、「物価上昇の影響を抜いても10%以上の経済成長をしていた」ということになる。

つまりスゲーってことだ(笑)。

 

※ちなみに・・・。

日本がGDPを使い始めたのは割と最近(1993年)。

高度経済成長期はGNPというGDPに似た計算方法をとっていた。

 

高度経済成長が起きた原因はこれだ!

 

さて、いよいよ本題に入ろう。

 

高度経済成長と呼ばれる期間(1955年~1973年)では、実質経済成長率で年率10%~20%もの凄まじい経済成長をしていたわけだけど、この原因ってなんなの?って話よね。

まずここをハッキリさせよう。

 

日本の高度経済成長は、

 

  1. 民間設備投資の増加
  2. 技術革新による消費の増加
  3. 東京オリンピックによる公共事業の増加
  4. 輸入型から輸出型への転換
  5. 日本国民の貯蓄の多さ

 

この5点。これを押さえておけばOKだ。

 

じゃあこの5つを順番に説明していくよ。

 

 

1.民間設備投資の増加

 

民間設備投資、って言葉はちょっと難しいから、例を出して一体どういうことが高度経済成長のときに起きていたのか見てみよう。

 

例えば企業Aという自動車を作る会社があったとしよう。

 

A社は特需で莫大な利益を得たんで、より良い製品を作るため・より多くの製品を作るため工場の設備にお金を投じることを決めた。

これを設備投資、っていう。

 

で。

A社の工場の設備(機械)を作ってるのは企業Bという会社。

B社は大喜び。A社がB社の機会をバンバン買ってくれるわけだからね。

 

そしたらB社も「もっといっぱい機械作るために、工場をアップグレードしよう!」と考える。

B社の工場にある機械を作っているのはC社だった。

 

C社は大喜び(ry

 

・・・どう?イメージできた?

このやり取りがず~っと続いていく。

 

要するに「ある一つの会社が設備投資をすると、連鎖的に他の企業もみんな設備投資をし始める」ってことなワケ。

 

この循環によって、たくさんの設備が作られ、企業が儲かることになった。

設備が作られたことでGDPが増える→経済成長する。

 

これが高度経済成長の要因その1だ。

 

2.技術革新による消費の増加

 

これはすごくイメージしやすい。

 

みんな多分学校で「三種の神器」ってモノを教わっていると思う。

“白黒テレビ” “洗濯機” “冷蔵庫”の三つだよね。

 

この三つは技術革新の一番わかりやすい例として紹介されているね。

 

今じゃどれも家にあって当たり前レベルで普及してるし進化してるけど、この当時は本当に革新的なアイテムだった。

でね、この3つの製品があるだけで生活がガラッと変わっちゃうわけだから、国民はみんなこの3つの製品を欲しがったわけだ。

 

そしたら企業の方も「やべえテレビや洗濯機、冷蔵庫が大人気だ!もっともっと作らなきゃ!」となってたくさん商品を作り出す。

一年で作られる商品が増えるってことはGDPが増える。

 

つまり経済成長するってわけ。

 

3.東京オリンピックによる公共投資の増加

 

これについては前回の「所得倍増計画」のとこで詳しくやったね。

見てない人はここからチェックしてみて。→http://jahistory.com/syotoku-baizou-keikaku/

 

復習がてら簡単にまとめとこうか。

 

東京オリンピックによる旅行客や物流の増加を見越して、政府がお金を出して高速道路や新幹線など公共事業を積極的に行ったんだったよね。

その結果、首都高や東海道新幹線などなど、たくさんのモノが作り出された。

 

ということはGDPが増える→経済成長につながる、というわけだね。

 

4.輸入型から輸出型への転換

 

これはちょっとイメージしづらいね。

実は高度経済成長期の前半(1955~1965年くらいまで)の日本は、

 

“たくさんモノを輸出したいけど、その輸出する商品を作るための部品を輸入しなきゃいけない”

 

という状態にあった。

 

困ったことに、この頃の為替レートは1ドル=360円。

強烈な円安なわけだ。

 

以前の記事(http://jahistory.com/dodge-line/)でも書いたけど、円安状態は輸出する分には良いけど輸入するのは超不利だったよね。

 

だから高度経済成長前半の日本は“輸出したいけど輸入する材料の金額が高くてイマイチ儲けが出ない”というジレンマに陥っていたんだ。

(ムズカシイ言葉で“国際収支の天井”という。)

 

しかし!この状況が1965年を境に変化する。

従業員一人当たりで作る商品の量を増やすなど企業の努力によって、「輸入する部品が高くてもそれ以上に輸出で利益を出せる」ようになったんだ。

 

さっきも言った通り輸出は1ドル=360円のレートであれば、べらぼうに強いんでガンガン売り上げを伸ばすことに成功した。

こうして高度経済成長前半よりもさらに勢いよく経済成長していくことになったんだ。

 

5.日本国民の貯蓄の多さ

 

これ、地味だけど結構重要だったりする。

 

高度経済成長期の日本人は、年収がぐいぐい上がっていく中でも、アホみたいに使いまくらず貯金する人がとても多かった。

もちろんテレビや冷蔵庫といった三種の神器たっだり、その後の3C(車、クーラー、カラーテレビ)といったモノはみんな買ってたけど、しっかり貯金もしてた。

 

でだ。

貯金ってさ、社会人だったら普通どうやって貯金する?

 

まあ銀行使うよね。

 

じゃあ銀行はその預かったお金を預かったままにしてるのか・・・といったらそんなことは無いよね。

預かったお金を企業などに利子付けて貸して、その利子分で儲けていくんだったよね。

 

銀行に預金が多ければ多いほど企業にいっぱいお金を貸すことができるし、逆に預金が少ないと企業にお金を貸し渋る。

 

で、日本人は堅実に銀行へ貯金をしていたんで、銀行側は企業にたくさんお金を貸せた。

その結果企業は事業をどんどん拡大させることができ、いずれその企業は設備投資をするようになり・・・(後は1.の例につづく)。

 

要するに日本人の貯蓄の多さが、間接的に企業の成長を支えていた、ともいえるってわけ。

 

まとめ

さて、最後にもう一度高度経済成長の要因をまとめてみようか。

 

  1. 民間設備投資の増加→企業の設備投資ループでGDPが増えたぞ!
  2. 技術革新による消費の増加→三種の神器を買い求める国民が増えて、その結果たくさん商品が作られGDPが増えたぞ!
  3. 東京オリンピックによる公共事業の増加→公共事業で新幹線や道路などが生み出されGDPが増えたぞ!
  4. 輸入型から輸出型への転換→国際収支の天井がなくなって輸出で儲けられるようになったぞ!
  5. 日本国民の貯蓄の多さ→銀行への預金が間接的に企業を支えたぞ!

 

この5点がうまいこと重なり合って、日本の高度経済成長を生み出したってわけだね。

日本は高度経済成長によって、戦後から20年くらいの間になんと世界第2位の経済大国にまで復活することになった。

 

戦争の敗戦国でそこかしこ焼け野原だったのが、こんな短期間で世界のトップクラスまで躍り出るなんてことは世界的にも例がない、奇跡ともいえる出来事だった。

 

そんな理由から、日本の高度経済成長は「東洋の奇跡」なんて言われたりもするんだよ。

 

どうだろう。高度経済成長のボンヤリしたイメージが少しはハッキリしたかな?

もしまだ何かハッキリしないところがあれば、ぜひコメントで聞いてほしい。

 

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